この骸骨との合成シーンの撮影はかなり大変だったようです。イタリアの有名なフェンシングのコーチであるエンツォ・グレコが合成前の骸骨の役を演じ、カーウィン・マシューズに剣の手ほどきをしてくれました。
まず、骸骨役のエンツォとシンドバッド役のカーウィン・マシューズが二人で演じ、続けてマシューズが一人で同じ動きを繰り返す。その映像に骸骨の剣士を合成する。
言葉でいうと簡単なようですが、マシューズの剣と骸骨剣士の剣の動きをぴったり合わせ、さらにはお姫様役のキャスリン・グラントも含めた出演者たちの目線を、動き回る骸骨剣士を見ているかのように合わせるのは大変な作業でしょう。試行錯誤を重ね、念入りなリハーサルを何度も何度も繰り返し行わなければうまくいくものではない。
マシューズの動きは8拍子の振り付けで撮影されました。マシューズは数を数えながらダンスのような8拍子を崩さないように動き続けることを要求されたという事です。しかも目の前に相手がいるかのように・・・
こうして完成した映像は映画史に残る名場面となりました。
この骸骨はのちにハリーハウゼンの代名詞とも言える存在となり、後の『アルゴ探検隊の大冒険』でも再登場します
。今までになく複雑な合成を完成させたこの時点で、ハリーハウゼンは早くも人形アニメーションの頂点を極めたと言っても差し支えないのではないでしょうか。この凄さは映像でないとまず伝わる事はない。
結局この戦いはシンドバッドが階段を上って高い所から骸骨剣士を落として決着する。